- 2011年6月13日 04:35
- 萌え4コマ
前回のコミティアでちらっと買ってみたテンヤさんの同人誌が、気になって、商業作品が出ていることを知りなればかしと買ってみました。重度のシスコンで身内相手ながらストーカーばりに溺愛する見た目真面目メガネ教師・桜木眞一と、そんな彼が担任を務めるクラスで学ぶ当該妹は常軌を逸した兄の振る舞いと纏わり付きに鉄拳制裁、冷淡でつっけんどんな言葉遣いながら見た目美幼女高生・桜木まゆ。そんなデレまくりの兄と決してデレない妹の「公私混同?なにそれ」な学校生活を描いた4コマ漫画でございます。
無表情かつ標準ジト目仕様ながら幼児体型と兄に対する手荒さをひそかに気にしてる桜木まゆは、風変わりな体裁のマスコットよろしく異様に愛くるしく、それにひきかえ彼女以外の登場キャラ(描画)がどうにも粗雑に感じられてしまうという面もあってか、押しても引いても"まゆ大好き"。そんな妹のことを箸の上げ下ろしに至るまでラブ直情径行シスコン原理主義テロリスト眞一は、その存在自体読者的に不愉快極まりなくて、そんな兄に決してデレないでいてくれるまゆだからますます大好きになっちゃうめくるめくアウフヘーベン(止揚)。
そういえば、ちょっと前の新聞に「守りたい僕の宝物」というタイトルの8歳の男の子からの投稿が載っていまして。
「去年、妹が生まれた。僕にそっくりだ。生後1か月して指をチュッとしゃぶるようになって、顔もどんどんかわいくなってきた。2か月になり、僕があやすと、笑うようになった。少しずつ育っていく妹を見ていると、すごいと思う。僕が学校から帰ってくると、いつもニコニコだ。だから、僕は走って帰る。これからもずっと守ってあげたい。海賊でも見付けられない僕の宝物」(月森による要約版)。
これなんてまさに眞一の妹に対する思いそのものですよね。宝物なんですよ、まゆは、彼にとって。そして宝物っていうのは、使ったり食べたり、ましてや売り払って対価を得るものではなく、鍵付きの箱に入れてどこか奥の方に隠しておくものじゃないですか。下手な海賊やどこぞの馬骨冒険者に見つかって、奪い取られてしまわないように。
まゆに対するそんな思いを、眞一は"暫定的に"恋愛だと見なして(思い込んで)、その実恋愛という"奥の方"に、シスコンという"めんどくさい罠"を張り巡らせて大切な宝物を隠し、守ろうとしているんじゃないでしょうかねえ。呆れられたり迷惑がられたり軽蔑されたり終いには殴られたり、ややもすると痛々しい兄妹間の愛執×嫌悪の日常はしかし、描かれるのがほぼ学校生活オンリーであり、より多くの時間をともに過ごしているであろう家での生活があまりクローズアップされてないので、無論ベタベタではあるものの思ったほどベタつきません。
そんな手ざわりは、本人たちも意識してない似通っている部分、好み、行動様式をサブキャラクターに気づかせるなどほんのりな微笑ましさも織り成して。考えてみれば、誰かを守ったり、誰かに守られたりするのって、勇者やお姫様みたいに格好良く出来ることじゃないんだ。それが兄妹であればなおのこと。
ちなみに、2巻と3巻(最終巻)も近いうちに読もうと思っているので、今後の展開に期待することとか書いても仕方ないけれど、眞一とのそこはかとない縁を予感させる男勝りの養護教諭・神奈月子さんはせめて、まゆの十分の一だけでもいいから、もっとかわいく描かれてて欲しいなあ。
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