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「食人女子高生探偵」(3) おるれあんず


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 人を食べるのが大好きなだけに人を倒すのも得意な空腹女子高生・彼喰(かぐらい)いすなが、その食欲を満たしつつついでに(?)探偵まがいの活躍をみせる凄惨カニバリズム・美少女バイオレンス漫画「食人女子高生探偵」シリーズの第3巻。今回は「逃走少年と探偵少女(後編)」とのサブタイトルが付されており、前編は2巻に収録されていましたね。

 この後編(3巻)にいたってようやくシリーズとしての体裁が整ってきたというか、登場キャラクターたち各々の目的・思想が薄ら見えてきて、なんといっても前後編エピソードを通していすなの心情と呼ぶべきもの、その境遇と、健気といっていい潔さが感動的に描かれている、いっそここまでを序幕(プロローグ)として位置づけても良いくらい。つまり、ここまで読まなければ「食人女子高生探偵」の良さは見えてこないぞ、ということ。お前がそれを言うか、ですって? これは手厳しぃ。

 こもごもの事情で養護施設に引き取られてきた子どもたちを無理やり殺し合わせ、その屍肉を食らわせ、そんな姿の撮影されたビデオが裏ルートで販売されているという悪逆無道の世界から逃れてきた少年が、施設で親しくなった少女を助けてもらうため、いま街で有名な敏腕女子高生探偵・神楽(かぐら)ゐてぅを頼ろうとするも、いすなをてぅと勘違いしてしまいます。
110508b.jpg 望まずして食人を経験し生きる権利そのものを放棄しようとする少年とつかの間交流し、彼に対して女の子らしい機微を見せ始めるいすな。「キミは化け物なんかじゃないよ!!」。本物の化け物というのは無力で不幸な子どもたちに化け物じみた行為を強制し"食い物にする"人間であり、その人肉を恍惚の表情でことごとく食らいつくす自分なんだ、と……。

 驚懼する彼に言う、「君は私みたいな化物じゃない、人間なんだから」「大丈夫だよ、きっと君は前に進める」――なんという逆説(にんげんせい)、なんという証明(はげまし)。そしていすなが「先生」と呼ぶイケメンの怜悧さ、その部下らしき女性の狂気、さらにはふだんは女の子らしく振る舞ってるもののキレると凄まじい戦闘能力を見せるてぅなど、今回のエピソードには直接関わってこないものの、関係する人物たちがようやく動き始め、内容はグロいけれども清新でエネルギッシュな漫画でございました。

 ただ、インターネットで入手したスナッフビデオを教室に持ち込んだノーパソで見たりするクラスメイトたちって嫌だなあ……。


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